無痛無汗症になるとどんな生活になるのか

沸騰したやかんに触ると、熱いものに触ってはいけないことを痛みが教えてくれます。

転んでけがをすると、無茶はいけないことを痛みが教えてくれます。

 親に叱られ叩かれると、自分の間違いを痛みが教えてくれます。

なぜ痛みがあるのでしょう?

無痛無汗症になると、その痛みを感じられません。

この記事では、痛みを感じない無痛無汗症になるとどうなるのか解説していきます。

痛みがない。汗をかかない

普通は、冷たいものを食べると頭にキーンと頭痛がきます。

しかし無痛無汗症の人はその痛みがありません。

この病気は先天性のため、生まれたときから辛さも冷たさも暑さも痛みも感じません。

また、汗をかくこともありません。

これが無痛無汗症です。

国内に200人いる。気付かないうちに大ケガ

無痛無汗症のこどもは、注射を打たれても泣きません。

そのため、我慢強い子だと思われます。

しかし、すぐに異常があらわれます。

骨を折るような大けがをしても平気で笑っています。

骨折なら普通は激痛で泣き叫びます。

これにより無痛無汗症が疑われます。

無痛無汗症は日本に患者が約200人ほどいると言われています。

難病にも指定されています。

痛みや寒さ、熱さ、かゆみを感じない原因は、神経線維という痛みを感じるものがないためです。

気を付けて生活をしないと、気付かないうちに大ケガを負っているときもあります。

では、この病気は治るのでしょうか?

残念ながらNOです。

この病気を治療する方法は見つかっていないのが現状です。

ケガの場所もわからない

血が出てることにも気付きません。

指摘されて初めて気付きます。

しかし、どこから血が出ているかも自分ではわかりません。

指をさして教えてもらう必要があります。

人が人を殴ってはいけないと思うのは、自分が殴られたら痛いからだと思います。

痛みは命に直結しています。

痛みを感じないと生きている実感がわかないときもあります。

腹痛がないため、内臓の異常にも気付きにくい。

病気が判明してから奇妙な生活が始まります。

親が危険なところを一つ一つ教えなければなりません。

例えば熱いストーブなどの近くによるなどです。

ただイスに座っているだけでも骨髄炎や骨折になってしまうこともあります。

気付かないうちに打撲してることもあります。

また、汗が出ないため、体温が高温になりやすいです。

そのため、唇や肌がカサカサになってしまいます。

さらに、生理痛や腹痛を感じることも一生ありません。

体の痛みはわからなくても、こころの痛みはとても大きく辛いです。

 

 

心の痛みはある

人よりも心の痛みに敏感になります。

病気ではない人のように体の痛みは感じません。

しかし、心は人よりも傷つけています。

唯一の痛みを感じる部分が心です。

そのため、他人の心の痛みにも敏感になれます。

これをいかしてメンタルクリニックなどで仕事をすると、無痛無汗症を受け入れ、プラスに考えて生きていけるかもしれません。

 

以上が痛みを感じない無痛無汗症になった人の生活です。

認知度も低く、難病で苦しいことも多いと思います。

しかし、患者は日本にもいて、病気と一生付き合って生きていかなければならないため、ポジティブに病気と向き合えるといいと思います。

知らなかった方も覚えていただければ嬉しいです。