トラックの運転手に就職・転職したらどうなるのか
頼んだ荷物が翌日には届けられる。
そんなの当たり前のように感じる方も多いと思いますが、それはトラックの運転手が夜中に走っているためです。
皆さんが日常で享受している便利さは、過酷な労働によって支えられています。
この記事では、そんな便利さの裏にあるとあるトラックの運転手の1日について解説していきます。
翌日に届くのはトラックの運転手が夜中も働いているから
午後17時頃に仕事開始です。
まず、荷物をトラックに詰め込みます。この積み込み作業がかなり腰の負担になります。
全て積み込んだのちトラックに乗り込み、18時頃に積み込んだ荷物を載せて走り出します。
この荷物を東京から約600km離れた大阪へ翌日の午前8時頃までに届けます。
遅れることは許されません。
運転中は何をしているのか
会社から約8000円高速料金は支給されますが、全ての区間を高速を使って移動すると、いとも簡単に超えてしまいます。
超えたぶんは給料から天引きされますので、ドライバーはできるだけ一般道を使って安く早く到着できる道を使います。
一般道が混んでいる時に高速に切り替えるなど、臨機応変に対応します。
また、トラック運転手は4時間走るごとに30分の休憩をとることが法律で決められています。そのため、22時にサービスエリアに寄り休憩を取ります。
30分後に運転再開です。
眠気覚ましに運転中に歌をうたう、満腹まで食べない
走行中の車内では、眠気覚ましのために歌をうたう人も多いです。
0時頃にコンビニを探し、夕飯を摂ります。エナジードリンクは欠かさず、パンやおにぎりを数個買います。
トラックの運転手は、眠くなるので満腹をできるだけ避けるように、長距離運転の前に食事をとらないことが多いです。
コンビニが24時間営業ではなくなるかもしれないと話題ですが、本当に24時間営業をやめてしまうとトラック運転手はかなり困ります。
家に帰れない、遅れが許されない
トラックでの運送費は、熾烈な価格競争によって年々下落し続け、運転手にはそれのしわ寄せが重くのしかかっています。
そのため、将来に不安を抱えている方も多いです。
具体的な月収は、20~30万と多忙のわりに少なめです。
眠気がピークに達したときは無理をせず、サービスエリアなどで仮眠をとります。
寝る場所は、運転席の後ろに寝台があるので、そこで寝ます。
車中泊を約2時間ほどします。
長距離トラックの運転手として働くと、週に1,2回しか家に帰れないことも多いです。
休みも不定期のため、家庭を持っている方は奥さんやお子さんになかなか会えず、寂しい思いをしている方も多いです。
起床後は売店で軽食を買った後、目的地へと急ぎます。
荷物を届けるのが遅れると荷主からの怒りを買うため、2度と仕事がもらえなくなる場合もあり、延着料金というものを請求されることがあります。
そのため、遅れることは絶対に許されません。
無事到着、帰りは一般道で節約
運転中、眠気覚ましにワイヤレスイヤホンマイクをつけ、運転手仲間と話す人も多いです。
無事到着すると荷下ろしです。
長距離運転後の荷下ろしもつらいです。
積み下ろしが完了する頃には外はすっかり朝になっています。
帰りは節約して下道で帰ることが多いです。
以上がトラック運転手の一日の一例です。
これだけ頑張っても遅れることもあり、お客様からのクレームも多いです。
しかし、商品を届けることがお客様の喜びに繋がります。
このことにやりがいを見出せる方が向いていると思います。